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北海道釣り紀行2009(5) 恵みの川 [釣り]

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2009年9月22日 曇り

朝、目覚めると曇り。天気予報通りか。雨が降らないことを祈って、釣りに出かけます。今日は、道東のいつも行っている川で数釣りをします。
網走二つ岩近くのバイラギ川の流入している湾で、ちょっとサケ釣りを見学。
再び、車を走らせますが、釣りに向かう方面の空はどんより曇っており、斜里岳は中程から雲をかぶってその頂は見えませんが、目的の川へ。
いつも入渓する橋のたもとの我々の専用駐車場に釧路ナンバーの軽トラックが一台止まっていました。ここで釣り人に会うのは珍しいです。ヒグマの生息域なので単独行は、危険ですので。

橋の下を除くと釣り人の姿がひとり見えました。装備をすませて川に降りるとその人にあいました。父親が話しかけると「この先100メートルしか釣っていないので、その先は釣れるよ」とのこと。魚が泳いでいるのが見えます。
この川は、特に魚影が濃く、オショロコマとヤマメが釣れます。ですが、最近、大物が釣れないのが気になります。
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オショロコマとヤマメがすむ恵みの川

早速釣ってみると、チビヤマメが釣れました。父親と母親は釣り上がります。
次々にヤマメとオショロコマが釣れる。そんな中、地べたでもがいているヤマメやオショロコマがいました。先ほどの釣り人です。釣り上げた魚を川に返すことなく地べたに捨てていったのです。持ち帰るよりも数段ひどい行動です。そんな魚たちがあちらこちらにいたので、気が付く限り川に返してあげました。父親も母親も憤慨していました。

この川は、比較的平坦で足の悪い父親にも釣りやすい。ヤマメとオショロコマの魚影も濃い。明らかにヒグマのテリトリーなので、釣りいる人も少ないのでしょう。私も一人であったら奥までは絶対に入らない。
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ヌメリスギタケモドキ 川ではよくキノコに出会います

釣りに没頭している折、母親が何か言っている。「クマ!」と言っているようです。ついに出会ってしまったのか!ここで出会っても決しておかしくありません。「えっ!」と思い、母親が見つめる方向を恐る恐る背伸びして見てみますが何も見えません。戦慄が走ったので、ホイッスルを思いっきり吹きます。それは、数年前に知床で買ったコンパスと熊の飾りが入ったホイッスルで、その甲高い音色は、川音にかき消される事なく、鮮明に響き渡ります。しばし、あたりを伺ってみたましが、それらしきものも気配も感じられなませんでした。母親が近づいて「草がなぎ倒されるように動いた」と言いました。実際には、クマを見たわけではないらしい。風もないので、クマ以外の動物かもしれない。大型であれば、エゾシカか。その後もしばらく警戒したが、気配は感じられなかった。
先行していた父親もホイッスルの音が聞こえたらしく、こちらの方を見ています。

気味が悪くなってしまったが、気を取り直して、釣りあがっていきますが、どこもヤマメとオショロコマが釣れます。が、大きいのが釣れない。チビヤマメとチビオショロコマのせいぜい十五センチクラス。クマも怖いので、ある程度釣り上がったところで折り返し、昨年大きいオショロコマが釣れたこの川の本流に流れ込むインレットで釣ってみることにしました。途中、30センチ程度のサクラマスらしき死体を発見。やはり、ここまで上ってくるサケ、マスはいます。
このころポツポツと雨が降ってきました。やはり、降ってきたかぁ。

本流の直前の深みで20センチクラスのオショロコマが立て続けに釣れたましたが、本流に流れ込む付近では、まったくアタリ無し。エサも変えてみるが駄目であったのでここで釣りを止めることにしました。
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小さいオショロコマとヤマメが。小さいと3cmくらいのものまで釣れます

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この日、最大のオショロコマ、20センチ

釣った魚の一部を魚篭で生かしておいたので、それらを撮影してすべてリリース。ヤマメを優先的に魚篭に入れていたので、ヤマメが目立ちました。雨脚が強くなっていたが、良いタイミングで切り上げられました。
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今日の釣果の一部

帰りの途中、小清水温泉に入り、疲れを癒すことにしました。場所が定かでなかったので、小清水の交番でおまわりさんに道を聞いて、『小清水温泉ふれあいセンター』にたどり着くことが出来た。以前にも一度入ったことがあるはずであるがみんな記憶が飛んでいた。もしかしたら行ったことがあるつもりだったのか。
300円だかを払って、入浴。施設も綺麗で、ここの湯も肌がつるつるになります。
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小清水ふれあいセンター

今日も『あら鷲』宿泊です。
その夜は、ホタテの焼いたのとサンマの刺身が出たがうまかった。地元で食べるとやはり美味しいですね。

2009年9月23日 晴れ
朝、窓を開けると快晴。
外に出ると、今日は暑いという印象。今まで、ほぼ暑くもなく寒くもなく日中は良い陽気であったのですが、今日は夏が戻ってきたようです。
『あら鷲』から冬は氷が訪れるオホーツク海を挟んだ対岸の知床連峰は、かすんで見えません。いよいよ今日が、北海道最終日となってしまいました。思えば、ほとんど雨に降られることもなく、連日釣りが出来たことは、天に感謝するのみです。
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能取岬の中程にある一件宿あら鷲

朝食前『あら鷲』のまわりを散策します。宿の裏にあるカラ松林の下には、ハナイグチ(北海道ではラクヨウという)が生えて「いますが、最近は少ないらしい。昔は、篭いっぱいに採れたものですが・・・。探してみると、果たして2個ほど見つかりました。シロヌメリイグチのほうが、もう少し生えていました。
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ハナイグチ イグチ科ヌメリイグチ属のきのこで、優秀な食菌、カラマツ林に生えます、酢の物で美味しく頂きました

ふと空を見上げると青空の下、鳥たちが飛び回っている。
望遠レンズで覗いてみると、見たこともない鳥だった。というか私は、鳥にはまったくうといのです。シャッターチャンスだったので、パチリ。すると、今度は枯れ木を器用に降りる緑色の奇妙な鳥。緑色の鳥は、私の辞書には、メジロとオウム位しかない。どうもキツツキのようだが、頭も赤くないし、だいいち、緑色のキツツキがいるのでしょうか?おそらく、『あら鷲』のオーナーに聞いてもわかるまい。それを聞くこともせず、オーナーは、7時半にサケ加工の仕事に出かけてしまいました。東京に帰ったらネットで調べてみることにします。
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ミヤマカケス カラス科カケス属の鳥。頭部から背にかけて茶褐色、翼の付け根が鮮やかな水色で、背中中央部から尾にかけて灰黒褐色、日本では、北海道に生息し周年留まる、トンビや犬の鳴き真似が上手、ギリシャ神話では、子供の声をまねてヘラクレスを助けたという

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ヤマゲラ キツツキ科の鳥。背面は緑褐色、頭部の羽毛は灰色で、嘴の基部から頸部にかけて黒い筋模様が入る。オスは頭部の羽毛が赤い、日本では、北海道の広葉樹と針葉樹の混合林に生息し周年留まる、緑色のキツツキは、日本ではこのヤマゲラのみだそうです

朝食にハナイグチの酢の物と名古屋コーチンの手作りプリンが出ました。美味しかった。

今日は、網走で再びサケ釣りなので移動はほとんど無し。

朝からサケ釣り開始。何十投か目、サケがかかりました。少しリールをまいた瞬間、ブチッ!簡単にラインが切れました。ばれた。3号ラインでは細すぎです。3号ラインでサケを釣ろうとは、あさはかすぎました。1mを超えるサケもいるというのに、最低でも6号くらいは必要なようです。

途中、昼食を食べに行ったりして、時間が過ぎていきます。

大型のリールに変えて再度挑戦。何十投かしているうちにアタリがあり、リールをまきます。今度は、ラインは切れません。波間にサケの姿が見えた瞬間、竿が軽くなりました。ばれました!サケよさようなら、イクラよさようなら・・・。
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網走のサケ釣り風景

すでに時間は、17時をまわり、そろそろここを出発しないと女満別の温泉とご馳走をロストしそうな時間になってきました。飛行機は、最終便なのでまだ余裕ですが・・・。17時半、その古いリールは調子が悪くラインが絡まっってしまい、これで、きっぱりあきらめることにしました。あそこまでサケを引き上げながら、1匹も釣ることが出来ませんでした。でも、サケの顔が見れただけでも良いとしましょう。
道具を手短に片づけ、父親が本日泊まる女満別の『湖南荘』に向かう。28キロほどの道のりなので何のことはありません。
18時前に『湖南荘』に到着。18時半に食事の予約をしておいたので、早々に温泉に入りました。ここの湯は茶色いアルカリ泉です。

食事のビールがうまい。サケが釣れていたらもっとうまかったかも。父親と母親は、ここ『湖南荘』によく泊まっていて、煮物が美味しいと聞いていたが、本当にムツの煮付けは美味いしかったです。
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湖南荘の夕食、ムツの煮付けが最高

タクシーを呼んでもらい、母親と女満別空港に向います。父親はこのまま『湖南荘』に宿泊し、明日は小樽まで走り、裕次郎記念館で私のいとこに買ってくるよう頼まれた帽子を買わなくてはならないらしいです。そして、その翌日の船で新潟港に帰還予定です。

母親と私は、女満別空港でお土産を買って、JAL1190便、AIRBUS A300-600Rで帰途につきました。

北海道釣り紀行2009 完

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北海道釣り紀行2009(4) 釧路川水系釣行 [釣り]

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2009年9月21日 晴れ。
今日も晴れ。バイキングの朝食をたらふく食べる。天気予報では、明日は気圧の谷が通過して天気が崩れるとのこと。

今日は、釧路川水系の川を探索してみることにします。エサも大事だということで、例によって、弟子屈の釣り具屋で再び購入。そこから釧路川の支流である鐺別(とうべつ)川沿いの川を探索しながら上流部に上がります。最初、間違えて奥春別方面に向かってしまいましたが、良い川があったので釣ってみました。まったくアタリなし。でもこの川の上流部はもしかしたら期待がもてるかもしれないと思いつつ、阿寒横断道路に平行して流れる鐺別川に戻ります。

鐺別川は、五十センチ以上の大アメマスがいるのは知っていますが、確率が低い事とかなりの大河であるので、本流の釣りは避けて、支流を目指します。
地形図にもない林道があり、この林道ぞいの支流に入ってみました。車を止めるとオシロイシメジが生えていました。
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オシロイシメジ キシメジ科シメジ属で、図鑑で毒きのこになっているが、私は何度も食べたがあたった事はありません、でもさほど美味しいきのこではないので、最近はあえて食べません

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鐺別川の支流

釣りをはじめると早速、チビヤマメが釣れました。次にチビアメマス。父親と母親も釣りに加わりますが、どれもこれもチビヤマメとチビアメマスばかり。即座にリリースです。
途中でムキタケを発見、帰りに採取しよう。ムキタケは、秋にブナやナラの枯木に群生して生える食菌です。栽培物は今まで見たことがないので、天然物を取らない限り味わえませんが、つるりとした食感がとても良く、私が一番好きなきのこです。
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ムキタケ キシメジ科ワサビタケ属 適度に水分を含み、つるりとした食感、みそ汁や鍋物、バター炒めで美味しい

非常に毒性の強いエゾトリカブトも紫色の花を綺麗に咲かせていました。
この川は、オショロコマはいないようだ。チビばかりなので、一時間ばかりで、切り上げました。
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エゾトリカブト キンポウゲ科 エゾトリカブトは、特に毒性が強いとされていますが、アイヌの人たちは、狩りの時、単独ではなく他の毒と併用したそうです

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鐺別川支流は、チビアメマスとチビヤマメばかりでした

不完全燃焼であったので、昨日の興奮がさめやらぬスプリングクリークの川で再び釣ることにしました。釧路川を挟んで反対側となりますが、距離的にはさほどでもありません。
途中まで来た時、釣り竿を忘れてきたことに気が付きました。ムキタケを採ったときだ。まぁ、1,460円の竿なので、きっぱりあきらめました。

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バイカモの川に昨日に続き再入渓

13時半には、入渓し、釣りを開始。また、先行して2名のフライフィッシャーマンがいた。雑誌から抜け出たようなモデルのような格好です。
昨日と同じ場所はあまり釣れないと思いましたが、また魚が根付いたらしく釣れます。魚影はかなり濃いようです。
私は、ポイントを少しショートカットしながら、急ぎ早に昨日よりもさらに釣り下ることにします。この川の魚は、何故か下の方は、オショロコマが混じる程度で、アメマスがほとんどなのですが、どれも20センチ超なのは驚かされます。新しいポイントでは、25センチクラスの良型アメマスが立て続けに釣れました。

梅花藻の生える清らかな流れでの釣りは、非常に気持ちがよいものです。写真やビデオを撮りながらなので、すべての時間を釣りに当てているわけではありませんが、それでもかなりの数を釣り上げました。
やや強い流れで、強いひき。渓流竿がしなる。ばれそうでしたが、格闘しつつなんとかランディングネットに収まってくれました。測ってみると36センチのアメマスでした。昨日の記録を更新しました。
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記録更新、36cmのアメマス

カワマスを何とか釣ろうと頑張りましたが、ヤマメもニジマスも顔をみせず、アメマスのオンパード。そんななか28センチのオショロコマがかかりました。この大きさのオショロコマは、珍しいです。しかも純血のオショロコマでした。
オショロコマは、最近は、ニジマス等の放流で数が減ったり、小型化しており、さらに、堤防、ダム工事等でその数が減少の一途を辿っています。2007年度に絶滅危惧II類になってしまいました。
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28cmの純系オショロコマ 最近はなかなかこのサイズはお目にかかれません

きりがないので、釣りを16時頃に切り上げましたが、今日は、ついにカワマスとニジマスに出会うことはありませんでした。サケを観察しつつ、川を後にして、今日の宿である網走の『あら鷲』に向かいます。ここからは、90分程度の道のりです。
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サケがゆうゆうと泳ぎます、でも、命をかけた産卵に備えて免疫力が低下し、魚体は、カビが生え傷だらけです、魚屋さんで売っているギンピカのサケとは異なり、川に入ると写真のように婚姻色になります、ブナやホッチャレと呼ばれます

網走の二つ岩近くのバイラギ川の流入している湾でサケ釣りを見物して、『あら鷲』に入りました。いつものようにオーナーが出迎えてくれました。ここは、毎年お世話になっている宿です。自家農園で取れた無農薬野菜と名古屋コーチンの卵が美味しい。

お客さんが、15、6人泊まっていました。ほぼ満室か。東京から来ていた話し好きそうなライダーと旭川で英語を教えているというイギリス人が、何故か遅くまで話しが盛り上がっていました。
私も少しオーナーと話しをしましたが、今、サッカーの全道大会か何かが網走で行われているらしく、どこの宿もいっぱいだそうです。また、今年はサケ・マスが20数年ぶりの不漁とのことです。サケはこれからだそうだが、期待がもてないらしい。さらに、北海道のサケは中国に輸出されることが多くなっているという話でした。中国が日本の高級魚として、輸入しまくっているらしいのです。だから、今年はサケ・マスが高いそうです。
外に出て空を見上げると、雲の隙間に満天の星。低い位置に北斗七星が横たわっていました。北斗七星だけは、私にも見分けがつく。明日の天気は、気まぐれな気圧の谷の通過で曇りから雨という予報です。

北海道釣り紀行2009(4) 釧路川水系釣行 完  (5)へ続く
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